『二十歳の原点』を読んで
私の大好きなブロガーちきりんさんが日記を書き始めるきっかけとなった本。
この本は、著者である高野さんが立命館大学3回生の1969年1月2日~鉄道に入って自殺する直前の同年6月22日までの日記をそのまま出版したものです。
ちきりんさんが好きな私は、このエントリHidden agendaを読んでどんな本なのか気になっていたのですが、ついついいつも別の本を買ってしまい読めていませんでした。
先日、本屋でふと思い出してようやくこの本を購入、読んでみたのですが…。
この文章を二十歳の人間が書いたのか?というのが正直な感想です。凡人の極みである自分が書くと、感想もそりゃあ平々凡々なものが出てくるので、読みがいがないのが申し訳ないですが。
ちきりんさんがこの本を読んだのは小学校5年生11歳のとき。11歳でこんな本読むのもすげーなと思うけど。既に二十を過ぎてしまった自分が思うのは、「自分が二十歳のときこんなに色々考えてなかったな…」しかありません。大学は普通の公立大学、学部は消去法で選んだ経済学部、特にやりたいことも目標もあったわけでなく、遊びとバイトに明け暮れる二十歳。世間からは大人と認められる年齢。そんなときを彼女は、社会の意味は?自分の生きる意味は?自分は何者?他者とのつながりは?ちょうど学生運動が盛んな時代に大学生だった彼女は、常に何かを考え、生きていた。 そんな人間の飾らない言葉は、大したこと考えずに二十歳を過ごした自分には重いです。
なんで死のうと思った?作中にはときどき、首を絞めてみたとかリストカットしてみたとか書いてあるんですけどなんでそんなことすんの?心の変化がもはやわかりません。
タイトルにもなっている彼女の二十歳の原点は「独りであること」「未熟であること」
彼女は作中では自分という役柄を演じなければならないと書いています。
頻繁に出てくるフレーズで「沈黙は金」というのがあります。
未熟であることを隠すための演技なのか…、そのための沈黙なのか…?
なんでもかんでもベラベラ話す自分にはこの「沈黙は金」というフレーズ、結構きました。
自分の二十歳の原点はなんだったかな…。
今の自分の原点は何かな…。
それを見つけたら、ブレにブレまくっている軸が少しは安定するかも。
- 作者: 高野悦子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/05
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